おはようございます。
先日、昔街コンで出会った青年より久しぶりに連絡があったので、街コンキューブを紹介しました。
すると、参加して下さった上にまた来てくれるとの報告がありました!
こちらの小説も愛読してくれているとの事で、本当にありがとうございます!
これからも、宜しくお願いいたします!
第28話
久しぶりの宮田さんからのメール。
しかし、私はメールを返す事すら躊躇していた。なぜなら、今は彼氏がいるからだ。
すると、宮田さんから着信があり思わず取ってしまった。
メールだと返しにくいけど、電話だと「あっ、出なきゃ」と思ってしまう・・。
「ごめんね。急にメールしてしまって。
今どうしてるのかなぁと、ふと気になったんだ。本当に、ただそれだけなんだよね。」
受話器の向こうで、宮田さんの優しい声が響いた。
過去に出会ったのは、前の肉バルコン位なのに。どうして、久しぶりにまたメールがしたいと思うのだろうか・・?
「あのう・・すみません。もう彼がいて・・これからは連絡とか出来ないんです・・」
もっと世間話でもすればいいのに、私ときたら宮田さんを門前払いするような言い方しか出来なかった。しばらくの間、沈黙が続いた。
「あっ・・そうか。そうだよね。サチコちゃんは可愛いし、すぐに彼が出来て当たり前だよね。僕ときたら、優柔不断で・・。
実は、あの時街コンで他にもいいなと思ってた子がいて・・。
サチコちゃんもいいと思ってたけど、悩んでいたんだ。だから、勝負出来なかった・・。」
「でも、今色々考えてようやく心がまとまったんだ。やはり、付き合うならサチコちゃんみたいな人がいいのかもしれないって・・。
だけど、遅かったのかな・・。」
この言葉でピンときた。宮田さんは、私の他にもいい子がいたのだ。
そして、本命はその子だった。
しかし、その子がダメになったから私の所へ来たのではないだろうか?
つまり、私は宮田さんにとってキープ要員だったのだ。
男は、「この人だ」と強く思ったらストレートに愛を告白するのだ。私の今彼の高橋さんのように。
キープ要員なら、様子を見ながら当たり障りないメールを送り続ける・・。
また、「付き合うなら、こういう子がいいのかも」的発言には、最初からピンときた女性では無かったのだろうなという心理的要素が垣間見れた。それって、まるで人から言われて自分に言い聞かせているような言葉じゃない?
おそらく、宮田さんは本命に失恋。
その事を、一緒に街コン参加した先輩に報告したら、
「この前出会ったサチコちゃんみたいな子の方がいいと思うよ。ああいう子の方が、性格も良さそうじゃない?」的な事でも言われたのだろう・・。
私は、この時に確信したのだ。
ああ、やはり高橋さんを選んで正解だったんだなって・・。
「ごめんなさい・・。
でも、宮田さんに会えたからきっと今の彼に出会えたんだと思います・・。わざわざ、連絡ありがとうございます。」
そういって、私は電話を切った。
つづく